五智院の由来
五智院の名称は、総本山善通寺の山号でもある「五岳山」から由来します。
五岳山とは、香色山・筆山・我拝師山・中山・火上山の五山をさし、それぞれの山には仏様が宿ると伝承されています。大日如来・阿閦如来・宝生如来・阿弥陀如来・不空成就如来の五仏で、仏教の中心となる五智(五つの教え)をあらわした仏様です。その五仏を一堂にお祀りし、本尊様としたことから「五智院」と称します。
ご参拝時には、自心に必要な智慧を授かるお気持ちでお参りください。
本尊 五智如来
阿閦如来
あしゅくにょらい
物事に動じず迷いに打ち勝つ強い心を授けるといわれています。阿閦如来は「大円鏡智(だいえんきょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。「大円鏡知」は知識や経験のない純粋な心、鏡のようにありのままを映し出す清らかな心という意味を持っています。
宝生如来
ほうしょうにょらい
財宝を生み出し人々に福徳を授けるといわれています。一切の垣根を取り払い、あらゆる全ての現象・事物を平等に観るという意味で「平等性智(びょうどうしょうち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。
阿弥陀如来
あみだにょらい
無限の寿命を持つことから無量寿如来ともいいます。限りない光(智慧)と限りない命を持って人々を救い続けるとされており、西方極楽浄土の教主です。四十八願(しじゅうはちがん)という誓いを立て、その中には「南無阿弥陀仏」と唱えたあらゆる人々を必ず極楽浄土へ導くとあり、広く民衆から信仰されました。ちなみに他力本願も四十八願の誓いから来ており、本来は阿弥陀様にすがって極楽に行こうという意味です。
不空成就如来
ふくうじょうじゅにょらい
語源は「空しからず」という意味があり、充実していることを指します。目的を達成させる為に成すべき事を成就させる智慧を授けるといわれいます。何事にも囚われず、成すべくことを成し遂げるという「成所作智(じょうそさち)」と呼ばれる智慧を具現化した仏です。
大日如来
だいにちにょらい
大日とは「大いなる日輪」という意味です。太陽を司る毘盧舎那如来がさらに進化した仏です。密教では大日如来は宇宙の真理を現し、宇宙そのものを指します。また、すべての命あるものは大日如来から生まれたとされ、釈迦如来も含めて他の仏は大日如来の化身と考えられています。
行事のご案内
地蔵盆護摩祈祷会 | 八月下旬 |
くれ地蔵護摩祈祷会 | 十二月中旬 |
院代
安藤 誠啓 あんどう せいけい